京大が「認知症ワクチン」 マウスで原因タンパク除去

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認知症の原因の一つである「タウタンパク質」を鼻の粘膜細胞に作らせ、体内の除去機能を呼び起こすことで、脳への蓄積を抑えるワクチンを作ったと、京都大iPS細胞研究所の井上治久(いのうえ・はるひさ)教授(神経科学)らのチームが25日、国際学術誌電子版に発表した。

 このワクチンをマウスに鼻から投与すると認知機能の低下が防げたが、人での効果は未検証。井上教授は「将来、ワクチンで認知症を予防できるような社会になってほしい」と話した。

 チームは、タウタンパク質を細胞外に分泌させる遺伝子を組み込んだウイルスを作製し、ワクチンにした。タウタンパク質が脳に蓄積し認知症を発症するマウスに投与し、粘膜に感染させると、タンパク質を除去する抗体が脳の中でも増加し蓄積を防止、脳の炎症や萎縮も抑えた。

 多くの穴が開いた円盤上で身を隠せる穴の位置を記憶させる実験では、ワクチンを接種した方が成績が良いことも分かった。

 タウタンパク質は神経細胞内で物質の輸送を担っているが、糸くずのように異常に集まると神経にとって毒になってしまう。ワクチンは一度の投与で効果が長持ちすると期待され、チームは「認知症の根本的治療につなげたい」としている。

2020年3月26日 (木)配信共同通信社

 注)国際学術誌は「NPJワクチン」

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